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最新モニタースピーカーを導入したいので、お借りさせていただいた

今週は貴重かつ、とっても有意義な体験をさせていただいてたんスよ

そうっス!モニタースピーカーをお借りしてましたー!

視聴中偶然、必然的にご参加してくださった方も感謝なんス😘


前振り~うちの子紹介~

「スピーカー界」「モニター界のトレンド」みたいなのがあるのかはわからんスけど、モニター系の進化って6年くらいごとに世代が大変化してる気がしません?

うちの子(Dynaudio Acoustic Air-15)も、そろそろ20年選手なんスよね
当時この子を導入した決め手は

  • ウーハー径が大きかった
  • バスレフポートが後ろ
  • デジアナ両方接続できる
  • キャリブレーションソフトがあって、割と細かく触れる
  • リモコンによく使う音量レベル3つ記憶させとける
  • 多チャンネル置きにも対応

15年くらい前にうちに来てくれるバンドさんの求める音が急激やかましい方向に変化したもんで、やかましい音を正確に判断できる新しいスピーカーが必要になって、どっさりお借りして以来、
スピーカーの世代交代があったのかも??って感じた機材を見つけては、店頭で確認させていただきつつ、デモ機の手配をしていただけたらうちでも試させていただいてたんス

でもスピーカーは交代しなかったんスけどね(長くなるので今日はそこは書かないス)



苦手なモニターに当たって「慣れて」って言われるの辛すぎ

音楽制作で一番大切なことって、作ってる音楽がちゃんと鳴ってるってことじゃないですか?

スピーカーでもイヤホンでもヘッドホンでもいいんスけど
例えば録音時、歌い手さんが違う人に変わっても、モニタースピーカーから再生される声の違いが一切わからないってことは、まずないと思うんスけど(笑)
収録されてるノイズが聴こえないのは論外としても
音程がわからなくなるモニターは結構あるスよね
マイクの距離が近すぎてボーカルさんの身長が4mくらいの巨人になってるのに気が付かないモニター環境も怖くない?
で、マイクの距離を変えても違いがよくわからないモニターも嫌スよね
マイクを変えてもよくわからないってのも嫌なやなぁ、、、
ケーブルをグングン伸ばしていっても高音が無くなってるのが聴こえないってやばくない?

MIX時だと、特定の帯域が耳に残るなんてのはよくあるスけど、EQを触っても音の変化を感じられないモニタースピーカーもありますやん?あれ時間がかかってしんどいよね
あとリバーブが聴こえすぎたり、
PANの変化がつまみの動きと違ってたり、
コンプレッサーのリダクションの様子が聴こえずに、必要以上にかけすぎちゃって、耳がつーんってしてくるのもよくあるスよね

そうなんスよ
モニタースピーカーやイヤホンは、
好きな楽曲が好きな感じで鳴ってくれないと嫌な機材の堂々の1位なんスよ


そしてモニタースピーカーがやってきた

今回お借りできたのは1機種!
reProducer Audioさん(独)のEpic 5
フックアップさんが今レンタルキャンペーン アンド 20%OFFセールをやってらっしゃるパワードモニターです!

フックアップさん、本当にありがとうございました😍

めずらしく写真を撮るのを覚えてたので、サイズ感を見てみて欲しいス

どうスか?
左端からスーパーオーバードライブ、
昭和の喫茶店や服屋さんでよく見かける JBL CONTROL1
epic 5正面
epic 5底面
よく友達のお兄ちゃんの部屋の本棚とかで本立てになってるDENON SC-E717R
みんな可愛くね?

そしてうちの重鎮スピーカーAIR-15さんとの比較画像がこちら


Epic 5をかいつまんでご紹介

Epic 5の特徴は

  • アンプ内蔵なので、電源と信号ケーブルを繋いだら音が出る
  • 底面に低音用のパッシブラジエターが付いてて、サイズ以上にしっかりした低音が出る
  • スピーカー同士の推奨距離は1mくらい
  • いい音で聴こえる左右の角度がシビアやけど、上下には余裕がある
  • プラスマイナス5db補正できる高音用と低音用のフィルターがついてる(1dbづつでカチッとクリック感がある)
  • 入力端子はXLRとRCAピン

Epic 5が気になってた人の背中を押してみる

音が鳴った瞬間「あ、スピーカー界、おもっくそ進化したはったんや!」でした

抜けの良いハイ!
歪み感のないミッド域!
ローもちゃんと鳴ってる!

音の傾向は空気パンパンのボールみたいな質感
パインパイン系の運動神経が良さげな音でした
音の切れ際が綺麗なので、MIX時にローの処理に悩まなさそう

左右がシビアって書きましたけど、左右の音像がパノラマか?ってくらいに広いんスよ
拡がってるんじゃなくて、例えばPANを1変えただけで音が動いたのが分かる
みたいな世界

Epic 5を聴いて、うちのAIR-15を聴いたら、相当古めかしい感じで鳴るんス
左、真ん中、右!みたいに3点定位みたいなんスよ
PAN=左10はセンターで鳴って、
PAN=左35くらいで左いっぱいに聴こえて、
PAN=左80も左100も違いが分からない
みたいな

だもんで、Epic 5からは、ざっくりとですけどカナル型イヤホンでモニターしてるような世界を感じました

プラスで
リマスターされた古い楽曲は古いままに鳴るし、
無理にEQした楽曲や、位相がずれてるマイクが多い楽曲は、やせたまま聴こえました

補正フィルターがデフォルトの状態だと、ハイが良く聴こえるので、しっかりノイズ取りできるス

例えばThe Police師匠の孤独のメッセージの1’05”の辺

“A year has passed since I wrote my note”と
”I should have known~”の間に、あれスティング師匠なんかな?「ぴちゃぴちゃ」が収録されたまま残ってるじゃないですか?
あれがやかましく聴こえたス

これはADAM AUDIO A7X以来の感覚だったス


ちなみに同じADAM ADUIOさんのモニタースピーカーでもS2VやS3Vだと、ぴちゃぴちゃは聴こえますけど、そんなに気にならないので、制作時MIX時にあれ系のリップノイズが収録されててもカットしないまま出版されるってことス

というわけで過去の名盤のあら捜しを避けるべく、リスニング用にはHFを1dbカットすると、鬼音が安定、心も安定!
RL906っぽい佇まいに、最新モニタースピーカーの鳴りってものを、心の底から堪能できたのでしたー


逆に、スピーカーをEpic 5に入れ替えして大丈夫なのか?考えこんでしまった部分

以下取り方によってはEpic 5さんの悪口にもなっちゃうので、慎重に書くス
感じたことを誇張することなく真実のみを書き出しておくことを誓うス

まずはサイズ感に似合わないくらいしっかり出る低音の正体「パッシブラジエター」の功罪

アンプ側の音量の大小ではなく、楽曲の低音の分布によってラジエターが鳴りだす感じがして、
小音量でもしっかりラジエター由来の低音が鳴っちゃう楽曲があったりで、自分これでMIXできるん?大丈夫か?ってめちゃめちゃ不安になったんス

視聴時、まず距離1.4mの間隔でスピーカースタンドに設置して、結構スピーカーを内振りして、レコード時代の楽曲をかけてみてたんスけど、音が左右に拡がりすぎてびっくりしたんス

あんまりよくない録音の作品だったので、シュワシュワして、正直使いにくいスピーカーだなぁと感じました

パッシブラジエターが鳴ると、スピーカースタンドの天板が鳴っちゃってる気がしたので、スピーカーの天地をひっくり返したりもしました
これはなかなかに良かったので、サイズが大きい方のEpic 55にも期待したスよ

その後でスピーカーの間隔を1mにして、重めのミキシングデスクの上に設置
1979、1988、1999、あたりで10曲くらい視聴したころに耳が慣れてきたのですが、やっぱりパッシブラジエターはあんまり鳴ってないかったス

が、しかし2020年楽曲はめちゃめちゃいい感じに鳴ってくれるんスよね

トータルでEpic 5が一番似合ってた楽曲はLady Gaga姐さんの911かなぁ

やべー事を書いてるな?って感じたら、それ合ってるス!

そうなんスよ、もしこのスピーカーで制作するとしたら、パッシブラジエターが良い感じに鳴るよう編曲していく人間も出てくるんじゃないかな?って感じたんス

「Epic 5がいい音で鳴ってくれるための楽曲」を作りましたー

ってことですよ

具体的にはキックのタイミングでラジエターは鳴るので、キックは4つ打ちで!ベースパートは、ラジエターの鳴りを邪魔するかもやから、100Hz以下はカットもしくは、キックのタイミング以外では6db下げで!パンも動かして!いっそベースパートも4分音符で!とか

後感じたのは音量問題ス

人間って、音の良し悪しを判断する時の音量って、低音の量が好きな感じで鳴ってるかどうかで決めてるっぽくないですか?

ほら、パソコンの小さなスピーカーでMIXの良し悪しを決定するのって、すごく苦しい作業でしょ?

かと言ってライブハウスのPAスピーカーからDAWのセッションファイルをドカーンと大き目の音量で鳴らしてもらうと、低音の感じは好みでも、中域やハイ成分の多さで一瞬で脳がバグって判断できなくなるでしょ?

もしくはレゲエイベントみたいなサウンドシステムで、かつローが溜まる場所に居ちゃうと、体に芋虫が這うみたいな感覚で、計算問題とか無理になってきません?

普段Air15でMIXする時僕は、73dbAくらいの音量で作業してるんスけど、
Epic 5でMIXしようとして、音がよく見える音量まで上げていったら、81dbAくらい必要だったんス

↑左下の数字ス

これは、おそらく部屋の大きさと、スピーカー、ウーハー径が合ってないんやなぁと考えたんス

僕がそう感じたってことは、うちに来てくれるバンドさん達もそう感じるかも知れないってことなので、再考の余地はあるなぁ、、、ってのが今回の感想になります

というわけで、Epic 5ではなくEpic 55の音を、うちで聴くことができれば、導入ってのも超前向きに考えてるんスけど、聴いたことがないので今日は判断できないス

でも最新の鳴り方をするスピーカー、どれかは絶対に欲しい!


スピーカー選びを考えるための材料置き場

AIR-15もうちでもそろそろ20年、現役選手
メーカー名も変わったし、もうとっくの昔にディスコンされてるんじゃないかな?
最近は無理して修理してもらってる印象でした

というわけでね、
今回なにかスピーカーを入れ替えるのは決定なんスけど、どのくらいの期間使えるのかな?使うのかな?
次はスピーカー選びで、どんなことで悩みそう?
って部分で考えちゃうんスよね

20歳以上の方は、「平成版音楽を取り巻くモニター事情」を是非とも思い出して欲しいス

まずは大事件として
YAMAHAさんのNS-10Mの白いコーン紙が無くなるとかでしたっけ?市場から徐々にフェードアウトして、
みんな代わりのスピーカーを選びだしたころに、
iPodが出て
楽曲のダウンロード販売が始まってみんな携帯で聴きだして
STAXさん以外でもしっかりとモニターできるヘッドホンが増えてきて
スピーカーもパワードが当たり前になって、
バスレフポート付きが増えて、
ホームシアターが流行ってサブウーハーを入れるところも増えて、
GENELECさんが大流行して、
やっぱ同軸じゃないとスピードがわからんくない?的にムジークさんも流行して
スマホが出てきて
イヤホンも複数のドライバーを搭載したものが増えて
自分の耳の型を取って作ってもらうカナルイヤホンなんてのも溢れて、
スピーカーは縦置き?横置き?どっちが正解?な3way機ばっかりになって
オーラトーンさん的な小さな同軸スピーカーもサブ機として流行して
部屋の鳴りに合わせて補正してくれるスピーカーが流行したり
CDがストリーミングに置き換わって
CDプレーヤーが無くなってきて
ノートパソコンで宅録やDJされる方がどっと増えて
レコードも完全に復権して
バスレフ、置き方むずい、奥行しんどいってことで、パッシブラジエーター搭載機が増えて
小さくても良くわかるスピーカーや、
ローは諦めるので、高解像度の密閉型スピーカーください!な方向が流行中

補足でスタジオ界隈では
大きなスタジオに呼んでもらえる機会が減ったのと、みなさんマスタリングまでされるので、
そこそこ大きなラージスピーカーを自分のスタジオに導入される方も増えてるんじゃないかな?

どうスか?2030年も同じスピーカーを使うことになるかも知れんのスよ
世界は?制作環境は?どんな風になってるんスかね?